更年期からの女性の脂質異常症治療法「生活習慣の改善A運動」

生活習慣の改善で食生活の改善と同様に重要なのが運動です。 運動により、ダイレクトにLDLコレステロール値が低下するというわけではありませんが、 運動をすると中性脂肪が消費されるので、肥満解消につながり、「HDLコレステロール値」が上昇します。 また、運動をして中性脂肪を消費することで、LDLの”質”が落ちるのを防ぐことができます。
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更年期からの女性の脂質異常症治療法『生活習慣の改善A運動』

■中性脂肪値を下げるとLDLも良い影響を受ける

食生活の改善と同様に重要なのが、運動です。運動をすることで、直接LDLコレステロール値が下がるというわけではありません。 しかし、運動をすると中性脂肪が消費されるため、肥満解消に繋がり、「HDLコレステロール値」は上昇します。 また、中性脂肪値が高いと「LDL」が小型化し、動脈硬化を促進しやすくなります。 運動をして中性脂肪を消費することで、LDLの”質”が落ちるのを防ぐことができます。 このような点で、運動には冠動脈疾患の予防効果が期待できるのです。

運動のメリットは、その他にもたくさんあります。全身の細胞が「ブドウ糖」を吸収するときに働くホルモンである 「インスリン」の効きがよくなるため、「糖尿病」の予防や、 「メタボリックシンドローム」の解消にもつながります。 「骨密度」が増加し、「骨粗鬆症」の予防にもなります。 また、運動には、免疫機能を高める効果があるとも考えられています。 運動と食生活の改善を並行して行うと、一層効果が高まります。


■うまく時間を見つけて運動を行うのがお勧め

最も効果のある運動は、太腿やお尻の大きな筋肉を使って、酸素を体内に取り入れながら行う「有酸素運動」です。 具体的には「ウォーキング」「水中運動」 「サイクリング」「ラジオ体操」などで、 運動の強さは、例えばウォーキングなら、歩きながら会話ができる程度が最適です。 「1日30分以上、週3回以上」が運動の目安ですが、難しい場合は、できそうな範囲で目標を立て、 少しずつ時間や回数を増やしていきましょう。まとまった時間が取れない場合は、小分けにしてもかまいません。 例えば、30分の運動の代わりに、10分間の運動を3回行ってもよいのです。


■膝を傷めたり、病気を悪化させたりしないよう、無理せず行う

特に肥満があると、運動を始めた途端に、腰や膝を痛めてしまうことがあります。 それで運動ができなくなっては逆効果なので、絶対に無理はしないでください。 運動の前後には、ウォーミングアップとクーリングダウンを必ず行いましょう。 運動はできる範囲から始めて、ペースを上げる場合は少しずつ上げていきます。
体調がよくないと感じたら、運動を休むことも必要です。猛暑や厳冬期などは、運動を控えたほうが良よいでしょう。 また、冠動脈疾患は血圧が上昇する早朝に起こりやすいので、朝の運動にも要注意です。 「心疾患」「高血圧」「糖尿病」「腎疾患」などがある人は、悪化する恐れがあるため、 あらかじめ担当医に相談してから、運動を始めてください。
特別な運動でなくても、日常生活の中で体を動かすことが大切です。 わざと遠くのお店まで歩いて買い物に行ったり、エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使ったり、 丹念に家の掃除を行うなど、こまめに体を動かすことが大切です。運動は、”頭脳戦”です。


●運動のポイント

▼運動の強さ
【会話をしながら行うことができる程度の強さが目安】
ウォーキングでは、話しながら続けて行える程度の速さが最適。
▼運動量の目安
【1日合計30分以上の運動を、週3回以上行うのが目標】
家事や仕事でなく、まとまった時間が取れない場合は、できる範囲から始めて、 そこから徐々に時間や回数を増やしていくとよい。

●運動を行うときの注意

  • 肥満があると膝を傷めやすいため、無理はしない。
  • 体調が悪いときは休む。
  • 心疾患、高血圧、糖尿病、腎疾患などがある人は担当医に相談する。
  • 早朝の運動では血圧の急上昇に注意する。
  • 猛暑、厳冬期には運動を控える。
  • ウォーミングアップ、クーリングダウンを行う。

運動を行うときに大切なことは、”逃げ道”をつくること。 運動を始めたからといって、必ず毎日同じように行わなければならないというわけではない。 体調が悪いときや、猛暑や厳冬期などは無理せずに休む。