コレステロールを下げる薬B「エゼチミブ」

エゼチミブ』は、コレステロールが小腸で吸収されるのを抑えることで、LDLコレステロール値を下げます。
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エゼチミブ(小腸コレステロールトランスポーター阻害薬)

■小腸の「絨毛」にある「NPC1L1」の働きを妨げる

『エゼチミブ(商品名「ゼチーア」)』は、日本では2007年6月から使われるようになった薬で、 小腸でのコレステロールの吸収を抑える作用があります。
小腸の粘膜には、ひだ状の「絨毛」が密生しており、食べ物や胆汁に含まれるコレステロールは、 絨毛の表面にある「NPC1L1」を介して吸収されます。エゼチミブは、このNPC1L1の働きを妨げることで、 小腸からのコレステロールの吸収を約50%抑制します。吸収されなかったコレステロールは、便と一緒に排泄されます。


■スタチンと併用すると少ない量で大きな効果がある

エゼチミブは、単独で用いるとLDLコレステロール値を約20%下げる効果が期待できます。 また、HDLコレステロール値を上げる効果もあるとされています。 エゼチミブにスタチンのような作用の異なる薬を併用すると、相乗効果が期待できます。 スタチン(アトルバスタチンカルシム水和物)10mgとエゼチミブ10mgを併用した場合、両方の効果が相まって、 LDLコレステロール値が50%以上低下することがわかっています。 スタチンだけで同等の効果を得ようとすると、80mgまで増量しなければなりません。 つまり、エゼチミブと併用すればより少量のスタチンで済むことになるわけです。

私たちの体は、体内でのコレステロールの合成が抑えられると、小腸での吸収量を増やすように働きます。 スタチンとエゼチミブを併用すると、コレステロールの合成と吸収が同時に抑えられるので、 効率よくLDLコレステロール値を下げることができるのです。 2008年11月現在、併用の効果をさらに検証するための大規模な研究がいくつか進められています。


■副作用はほとんどないが、便秘や下痢が起こることも

副作用はほとんどありませんが、「便秘」や「下痢」などの消化器症状を起こすことがあります。 また、非常にまれですが、横紋筋融解症や肝障害も報告されています。

●適している人

エゼチミブは、体質的にスタチンでは効果が見られない人などに適しています。 また、LDLコレステロール値が非常に高く、スタチンとエゼチミブを併用することで、 より効果が期待できる人にも向いています。