コレステロールを下げる薬D「EPA製剤(イコサペント酸エチル)」

『EPA製剤(イコサペント酸エチル)』は他の薬との併用効果が注目されています。
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「EPA製剤(イコサペント酸エチル」

■魚の脂に含まれる物質から作られた薬

イワシやサバ、マグロなど、青背の魚の脂には、「イコサペント酸(EPA)」という物質が多く含まれています。 これは「不飽和脂肪酸」の1種で、動脈硬化を抑える作用があると言われています。 アラスカやグリーンランドには「イヌイット」という狩猟民族の人々が暮らしていますが、 彼らは多量の魚をエサとしているアザラシの肉を主食とする一方、心筋梗塞を起こさないことで知られています。 これにヒントを得て、イワシの脂に「エチエステル化」という処理を施し、イコサペント酸を高い純度で抽出して 薬にしたのが『EPA製剤(エパデールなど)』です。


■スタチンと併用すると、冠動脈疾患の予防効果が高まる

EPA製剤には、中性脂肪値を10%程度下げる効果が期待できます。 中性脂肪値を下げるのがEPA製剤の主な作用であり、LDLコレステロール値に直接作用するわけではありません。 しかし、血小板の働きを抑える作用もあるため、アテロームが破れてしまった際にも、血栓ができにくくなります。 また、アテローム自体を破れにくくする作用もあるといわれています。 日本における大規模な臨床試験では、スタチンとEPA製剤を併用すると、スタチンだけを服用した場合よりも 冠動脈疾患の発症率が低下することが確認されています。

●副作用

血小板の働きが抑えられるために、歯肉などから「出血」が起こることがあります。 いったん出血するとなかなか止まらないこともまれにあるため、服用中は外傷などにも注意してください。

●適している人

動脈硬化が招く病気の発症リスクが高い人に向いています。 特に、スタチンでLDLコレステロール値をできる限り下げていて、さらに下げる必要がある場合には、併用が効果的です。