高脂血症(高LDLコレステロール・高中性脂肪)対策によい『運動』

高脂血症高LDLコレステロール高中性脂肪)」 を予防改善するために生活習慣に運動を取り入れることは、食生活を改善することと同様に大切です。 特に「有酸素運動」が最も効果的だとされています。


■高脂血症(脂質異常症)対策によい運動

1日1万歩を目標とすることが推奨されている

「高脂血症(脂質異常症)改善のための運動」は、 日常生活での身体活動量を高めることが最も有効であると考えられ、その目安となるのは1日あたりの歩数です。 歩行運動は誰もが手軽に参加でき、低コストで安全と言え、1日1万歩を目標とすることが推奨されています。 高LDLコレステロール・高中性脂肪を改善するためには、有酸素運動を1回に10〜30分、 1日に計30分以上、週に3〜5回で合計150分以上を目標に実践することが重要です。 また、減量時の除脂肪組織の維持、加齢による筋量や骨密度の減少を軽くするために、 筋力トレーニングを週に3回以上行うことが推奨されています。 運動は内臓脂肪減少だけでなく、LDLコレステロールの低下やHDLコレステロールの増加、 インスリン感受性亢進、血圧低下、酸化ストレス低下などを介して、冠動脈プラークの安定化に貢献します。


●おススメの運動

HDLコレステロールをアップさせる運動療法
脂質異常症」の診断には「HDLコレステロール」の数値が使われますが、 この数値は「運動療法」によって改善することが一般に知られています。 研究により、1週間に合計120分間の運動を行うか、1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動を行うことが、 HDLを増加させる最低条件であるとわかりました。

ウォーキング
多くの医師が進める運動療法は、「ウォーキング」です。 ウォーキングを行うときのコツは、20分以上かつ早足で歩くことです。 ウォーキングは有酸素運動ですが、酸素が脂肪を燃焼させるのは、 運動を開始してから15分後くらいなので、それ以上続けないと効果は期待できません。 早足で歩いた場合とゆっくり歩いた場合とでは、消費カロリーが大きく異なるので、 早足でカロリーの消費量を増やしましょう。

乗馬運動
第47回の糖尿病学会で、「他動的な運動機能を用いた運動が高齢糖尿病患者のインスリンの分泌量を改善させる」 との発表がなされました。多くの糖尿病患者は、ひざの痛み・高血圧・心肺機能不安等の疾病を抱えているため、 身体に負担のかかる運動は難しいのが現状です。しかし、座ってバランスをとるだけの「乗馬運動機器」は、 ひざへの負担が少なく無理のない運動を効率よく行う ことが可能であるため「乗馬医療」として 世界中で注目されています。 乗馬運動機器は、自分で体を動かすのではなく、無意識に体が動くため、 体力や年齢に関係なく、 誰にでもできる運動機器です。

自転車漕ぎ
十分な運動効果を得るには、ウォーキングの場合は大またで腕を大きく振り、 ふつうに歩くときより2〜4割増しの速さで 歩く必要があります。 しかし、肥満の人や、膝痛・腰痛のある人がそうした運動強度を保ちながら歩くのは難しいことです。 そうした人に、おススメなのが「自転車漕ぎ運動」。自転車なら、膝や腰への衝撃が少ないため、 足腰の衰えた人でも、継続して安全に運動できることがわかってきました。

ボート漕ぎ(ローイングエクササイズ)
ローイングマシン(ボート漕ぎ運動機器)は、 有酸素運動と筋力トレーニングが同時に行える運動機器です。 全身を使うローイング(ボート漕ぎ)運動は、円滑な呼吸によって取り込まれた酸素が、 体内の炭水化物や脂肪を「体を動かすエネルギー」に変えるため、脂肪がどんどんエネルギーに変わり、 メタボリックシンドローム対策のエクササイズやダイエットに効果的です。 一方、ローイングマシンの負荷を重くすることで、筋肉量を増加させる筋トレ運動の効果が得られ、 筋肉量を増やして基礎代謝を高め、肉体の消費カロリーをアップさせます。 さらに、ローイングマシンによるエクササイズを継続することで心肺機能も高められます。